12台のメトロノームを任意にスタート、ストップ、テンポの変更、巻き上げ、などの操作をして演奏する空間作品。
「正確な無規則による快感」 寺垣研究所 代表 寺垣武
知人の紹介で来宅された齋藤さんが、メトロノームを使って大変面白い実験をされた。
持参されたのは6台だが、実際は12台使用したいそうである。
先ず6台を適当な間を置いて刻ませる。
初めからメトロノームのテンポは合わせておかないから、各自勝手なリズムで音を出す。つまり不規則なのである。
しかし少し聞いていると不規則なテンポが気持ちよく聞こえてくる。
それは、いつか各メトロノームユニットが必ず一致するという漠然とした期待感が無意識にあるので、不快感にならないのではないか。
いつかは必ず一致する。これは本能がそう感じるのだから、途中の時間がどんなに長くても苦痛にならないのではないかと思った次第である。